スポンサーリンク

【レポート】2018/10/21小笠原流弓馬術礼法「蟇目(ひきめ)の儀」春日神社

レポート

春日神社御鎮座1300年式年大祭
蟇目の儀

10月21日(日)午後1時半より、小笠原流弓馬術礼法のお祓いの儀式「蟇目の儀」が春日神社で行われました。蟇目鏑矢は、放つと矢が風を切って音を発し、それが邪を払い場を清めるといわれています。

射手は、今年全日本弓道連盟が定める最高位「範士」に昇格した川名修徳さん(延岡市上大瀬町、川名皮膚科院長)。県内では23年ぶりの5人目で、県北では初。現在、範士の称号を持つ人は全国で70人です。全日本男子弓道選手権大会で2回の優勝している全国有数の実力者です。

「蟇目の儀」は、2014年2月に天神小路の亀井神社で県北で初めて行われました。その時の射手も川名先生でした。
私はその時見ることができませんでしたが、見た方々から良かった素晴らしかったと話は聞いていました。いつか見たいなと思っていたので、とても楽しみにしていました。

ひなたに立っていると少し汗ばむくらいの快晴でした。
少し早めに春日神社に着いていたのですが、1時半に近づく度にどんどん神殿前に延びる石畳の参道の周りに人々が集まりました。

儀式が始まると笙を吹く人を先頭に境内を回って、今年新しくできた「御神門」をくぐり神殿へ向けて進んで行きます。厳かな雰囲気で空気が澄んだ気がしました。

写真:井上光正

石畳の中央から20m先の的に向かって矢を放ちます。
大勢の人が川名先生の一挙手一投足を見ていました。見ている私の方が緊張しそうな雰囲気でしたが、ゆっくりとした動作で着物の紐をほどき、片肌になります。じっと眺めていたのですが、手が震えている様子もなく集中力を高めているように感じました。
弓道の全国大会で優勝するにはあれぐらいの集中力が必要なのだろうなと思いました。

写真:井上光正
写真:井上博子

弓の先には赤い蟇目鏑がついており、矢を弓に取り付けるときギシッとかたそうな音がしました。力強く弓を引くと「ヒュー」という空を切る清々しく爽やかな音が鳴りました。

歴史の重みを感じ、また音で邪を払うという儀式を目の前に驚き感動しました。それとともに、大変ありがたい気持ちになりました。周りの人々から惜しみない拍手が送られましたが、川名先生は矢を射る前と同じくゆったりとした動作で着物を直ししずしずと去って行きます。
矢を放った後の所作もまた美しかったです。
全ての厄が払われたようで体も軽くなりました。

写真:井上光正
\投稿をシェアする/

書いた人:坂本真理

坂本真理

宮崎県延岡市生まれ。宮崎県立延岡西高等学校卒業後、京都市立芸術大学美術学部工芸科で染織を専攻し中退。2014年に帰郷。延岡市を中心に地域を深く考えたデザインを行う。延岡バックステージ、代表。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
延岡バックステージ
タイトルとURLをコピーしました