【レポート】2018/07/07演劇・うまれたまちで


うまれたまちで

早朝からの激しい雨が降っていました。しかし出掛ける時には雨は上がり、野口記念館に到着した頃にまたぱらぱら降り始めていました。
会場に入ると既にたくさんの方が座っており、懐かしい唱歌が流れていました。

幕が開く

この演劇のモデルとなった黒木國雄さんの遺書から始まります。
目頭が熱くなりました。戦争はいけません。大切な家族、かけがえのないものを奪っていきます。
私たちの住む延岡の街でこんなことがあったとは……一所懸命に誠実に演じてくださる方たちを見ているうち、他人事ではなく身近に感じました。

妹さんの「優しかった兄ちゃんを返してよ」という台詞が心に響きました。
どうしようもない怒りの声になんと答えたら良いのか。ただ涙が流れました。

1945年6月29日未明の延岡大空襲の様子では、逃げ惑う人々が描かれています。舞台は真っ赤に染まり、緊張感や恐ろしさが伝わってきました。

戦後

そして、戦争が終わります。
形見の軍刀を「魂」というお父さん。そんなお父さんを大切に思う弟さん。みんな精一杯生きています。
大事な人を亡くしても、苦しくても、明日はやってきます。

そんな未来を応援するように猪野秀史(INO HIDEHUMI)さんの生演奏が始まります。
そして、舞台に映し出された約80年前の延岡市内の映像。楽しげに笑う人、お祭、運動会……次々に映し出される当時の延岡の人々のいきいきした様子に音楽が重なります。優しい曲です。
いろんな方の努力によりこの作品が出来上がったのでしょう。
まだまだ、たくさんの方に見てほしいなと思いました。

寄稿:H.S
写真:後藤慎市郎