月光の響き

戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き6』

まさに、この世の地獄 供養の後、恩納岳のふもとに来た。遠くに見える海を眺めながら恩納村遺族会の當眞嗣長(とうま・しちょう)は言う。「50年前の海はもっときれいで...
戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き5』

翌日、瀬良垣公民館で、私たちは予想もしなかった人と出会った。 當山安昭(とうやま・あんしょう)。当時18歳。山倉兼蔵の遺体を見つけ、埋葬したという。素朴な人柄の...
戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き4』

孫のピアニスト松浦真由美は、身内の最期を直視することに不安を抱いていた。しかし、なぜ祖父は死ななければならなかったのかを知りたい、宮崎県終戦50周年記念の夕べで...
戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き3』

戦場の山倉兼蔵は、遠い存在に思えた。宮崎県門川町に家族を残して出征したのを最後に、彼の姿は突然見えなくなる。突然、兵士にされた平凡なサラリーマンはどこに行ってし...
戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き2』

山倉兼蔵 山倉兼蔵 松浦やよいの父、真由美の祖父である山倉兼蔵(やまくら・かねぞう)は、明治43(1910)年2月11日、宮崎県の北部に位置し日向灘に面した門川...
戦争をめぐる旅

戦争をめぐる旅『月光の響き1』

福岡の友人が主宰していた会の機関紙で連載記事「そして、人がいた」を開始したのは2000年1月号だった。私の出会った人たちを紹介しようと始めた企画だが、6回目から...